菅首相が、国家戦略室の役割を経済財政政策の司令塔から、首相直属の助言機関に衣替えすると表明した。これは、国家戦略室の事実上の格下げであると同時に、政治主導という正しい方向を放棄したに等しい。
菅首相は、内閣官房に新組織を作り、そこで官房長官と政調会長の下で政治主導を実現できると言っているが、ちょっと無理な言い訳である。
小泉時代に経済財政諮問会議が司令塔として機能した理由としては、以下の3つの点が重要である。
・総理が議長を勤め、法的にも権限がある組織の長としてトップダウンで意思決定した
・利害関係のない民間有識者が委員として参加し、官僚的な主張をすべて論破した
・議論の内容を公開することで、官僚の骨抜きなどを牽制した
内閣官房に新組織を作る場合、通常の役所の部局の延長に過ぎず、それが上記の3条件を満たせるはずがない。官僚が作る内容に官房長官と政調会長が乗るだけである。それが明らかなのに「新組織で政治主導」と主張するなんて、詭弁にもならないお粗末な言い訳である。
ゆうパックの遅配が社会問題化している。この問題については、メディアは日本郵政の問題を報道し、日本郵政は「現場の混乱」を強調しているが、それだけではないのではないか。
当然、日本郵政の責任は重い。聞くところによると、人員の移動や訓練/マニュアルの徹底など、民間なら当たり前の対応をちゃんとやっていなかった。郵政改革の逆行で官業体質が早速出てしまったとしか言えない。
かつ、監督官庁の総務省の責任も問われないとおかしい。西川体制の日本郵政がゆうパックとペリカン便の統合をしようとしたとき、総務省は何度となく事業の安全性や収益性への疑問を理由に、何度も認可を拒んで差し戻して来た。それが新体制の下ではすぐに統合を認可し、その結果が今回のトラブルである。
かつ、政治の責任もあるのではないか。ゆうパックとペリカン便の7月1日統合は昨年12月に決まっている。邪推すれば、参院選という政治スケジュールを視野に、その前の実績作りを急いで、お中元シーズンも無視して7月1日と政治主導で決まった可能性もないとは言えないのではないだろうか。
今回のゆうパックのトラブルは、政治主導での郵政改革の逆行とそれへの行政の盲従が総合的に引き起こした問題と言わざるを得ないのではないだろうか。
いよいよ参院選が近付いてきたが、そもそも民主党、さらには小沢氏の意図は、昨年の衆院選と今夏の参院選に勝利し、安定政権として民主党の政策を実現していこうというものであった。周知の通り昨年の衆院選で大勝した民主党にとって、次の参院選で勝たねば本来の目的は果たすことが出来ない訳だが、現段階での民主党を取り巻く環境は非常に厳しく、参院選で安定多数をとる可能性は非常に低くなってきた。このままでは参院選後にねじれが生じることになり、みんなの党や公明党などどこがキャスティングボードを握るのか、混沌とした事態に成りかねない。
この時期に国内の政治状況が不安定であることは経済などへの悪影響も必至であるが、安定まではしばらく時間がかかるのではないか。
菅総理、仙谷官房長官、枝野幹事長という布陣が決まった。メディアはさっそく脱小沢の体制と評価し出しているか、本当だろうか。
情報では、民主党は鳩山辞任段階では郵政法案の成立をあきらめていたが、国民新党の巻き返しでやはり成立させる方向になったようである。国会会期の延長もほぼ決まりのようである。
それで新体制が参議院で郵政法案を無理矢理通したら、そのやり方は選挙優先の小沢のやり方とまったく同じではないだろうか。形式は脱小沢であるが、実質は小沢継承である。
逆に、郵貯の限度額を2千万に引き上げることに反対していた仙谷が官房長官になったのだから、郵政法案を廃案にして国民新党の連立離脱も許容したら、この政権は評価できる。
その意味で、郵政法案の帰趨でこの新政権の本質が見えるはずだから、要注目である。
鳩山総理は普天間基地問題と“政治とカネ”の二つを辞任の理由として挙げていたが、見当違いも甚だしい。辞任の本質的な原因は過去8ヶ月に渡る政策の失敗に尽きる。実際、民主党政権の過去8ヶ月は政策の失敗の連続であり、明らかな落第点であると言わざるを得ない。政治主導の本質を勘違いした“政策ごっこ”である。
つまり、普天間問題での鳩山総理の迷走は、実は政策全般での政権の迷走の集大成に過ぎない。それに“政治とカネ”の問題が加わって、鳩山総理の辞任に至ったと見るべきである。
そう考えると、過去8ヶ月の失敗の責任を鳩山/小沢というツートップに押し付けるのはおかしい。実際、閣内には“ミニ鳩山”がたくさんいる。鳩山総理の普天間基地問題での失態(成算がないにも拘らず“県外移設”を約束)とまったく同じことを、他の閣僚もやっていることを忘れてはならない。その典型例はJALや八ツ場ダム、公務員制度改革である。
今の民主党政権に一番足りないのは、正しい政策を作って正しく実行する能力であることを忘れてはならない。それなのに、民主党議員とメディアの双方が“小沢の影響力の排除”ばかりを騒ぐのは、問題のすり替えも甚だしい。今の民主党の問題は“小沢の影響力”ではなく、“鳩山的な政策の立案と遂行”であり、その是正がない限り、総理が代わっても看板の架け替えに過ぎない。
遂に鳩山総理が辞任を表明した。しかし、ここに至るまでの顛末を見ていると情けなくなる。
辞任の最大のきっかけは普天間問題での迷走と社民党の連立離脱だが、政権の迷走の本質的な原因は、大臣や副大臣クラスも鳩山と同じ迷走をしているからである。ミニ鳩山がたくさんいる状況では、トップの首をすげ替えただけでは何も変わらないと言わざるを得ない。
かつ、鳩山辞任を求める民主党の人たちを見ていても、国や国民のことよりも目先の参院選だけを考えているというのが丸出しであった。情けない。
おそらく菅さんが総理になるだろう。幹事長は選挙向けの清新さを狙って細野さんあたりか。でも、それでは本当に選挙向けの首のすげ替えに過ぎず、民主党政権の本質的な問題は何も改善されないだろう。相変わらず個々の大臣はええかっこしいを通し、バラマキを続けて国の体力を低下させ続けるだろう。
国民は単なる首のすげ替えに騙されてはいけない。
普天間問題が大変な注目を集めているが、政治的な面において二つのポイントが挙げられるであろう。
一つは、鳩山総理の発言が二転三転していることへの責任である。名護市長選後の平野官房長官の発言にも顕れていた様に、県外案が困難を極めるであろうことはかなり前から明らかであったはずである。それをわかった上で"県外、5月末決着"と言い続けた鳩山首相の政治センスには驚きを隠せないが、言い続けた手前、それが不可能であった時の政治的責任は大きいのではないか?また、もし首相が自ら辞めなくとも、夏の参院選の結果として不支持が示されることになるのではないだろうか。
二つめは、現在基地の移転について、徳之島の受け入れ問題や、訓練の分散化に話題の焦点がずれてきていることであるが、それは間違っているのではないか。そもそも民主党の案では、辺野古へ移すこと自体の中止を前提としていた。それがこのような事態となったということは、まず政府がもっとも了解を得るべきは沖縄県民、名護市民に対してであるはずだが、現状は話の焦点をずらし、国民の視点を逸らそうとしているかのようである。もちろん沖縄県民が容易に辺野古案に同意するとは思えないが、政府の姿勢として、まず沖縄県民への説明責任が第一であるべきだ。
ソニーとグーグルの提携をどう評価すべきか。ネット上のコンテンツ流通プラットフォームの盟主であるグーグルが、アップルと全面戦争に勝つべくソニーを取り込んだと考えるべきである。
ネット・ビジネスでもっとも儲かるのはプラットフォームである。これに対し、端末は量産/安売りの世界となり、あまり儲からない。特にテレビでは韓国企業の攻勢でソニーも苦戦している。iPhoneやiPad、Kindleのようにプラットフォームが端末と融合しつつあるのは、端末がプラットフォームの軍門に下っているのである。
もちろん、ソニーはソフト(コンテンツ)も持つ。しかし、今やコンテンツもハードと同様に儲からない。ハードとソフトは持つけど、その中間のプラットフォームを持たないソニーは、グーグルと提携することでそれを補完しようとしているのだろう。
しかし、この戦略にはソニーがグーグルの下請けとなってしまうリスクがある。したたかなソニーはそんな愚を犯さず、グーグルからノウハウを吸収して独自のプラットフォームの確立を狙っていることを願いたい。
いずれにしても、今や人は5つの画面に囲まれている(テレビ、オフィスのデスクトップ・パソコン、オフィス外のラップトップ・パソコン、携帯、そしてiPad)。グーグルはコンテンツ流通プラットフォームという観点でパソコンを制し、携帯ではアップルと死闘を展開しているが、その戦線をテレビに拡大しようとしている。世界最大の広告企業がテレビという画面も押さえに来ているのである。
日本の報道ではどうしても「ソニーがグーグルと提携」となるが、グローバルには「グーグルがソニーと提携」なのである。正しい構図を見誤ってはいけない。ソニーの将来がバラ色になるか、下請けの悲哀を味わうことになるか、これからのソニーの戦略と頑張り次第である。
今夏の参院選で民主党は柔道の谷亮子を擁立するらしい。他に体操の池谷や歌手の庄野真代も民主党から立候補するらしい。一方、野党では、自民党が巨人の堀内を、平沼新党が巨人の中畑を、国民新党がプロレスラーの西村を擁立するようである。
一体この状況は何なんだろうか。どの人も道を究めた人であるのは事実であり、そこには敬意を表するが、それと国を憂う気持ち、政策立案能力はまったくの別物である。政策の素人ばかりを擁立して、どの党も国民をバカにし過ぎではないだろうか。
特に民主党はひどい。アナウンサーやらスポーツ選手やら、知名度のある女性なら何でもいいのだろうか。谷選手の出馬会見では、国会議員になって何をやりたいのかの具体論さえなかった。
それじゃなくても普天間問題など、今の政治状況のひどさには目を覆うばかりであるが、日々報道される候補者の名前を見ていると、これから更にひどくなると思わざるを得ない。
我々国民は明らかに舐められ、バカにされている。その間に日本はどんどん悪くなっていく。ギリシャのようにデモを起こして、怒りを表すべきではないだろうか。
先月アメリカを訪ねた際、iPadを購入し使ってみているが、これからの出版市場・電子書籍市場を活性化させ、さらには新しい市場を開拓する可能性もある優れたデバイスであると感じている。
では実際に日本において電子書籍の普及はどうなっていくであろうか。
政策対応の急を求める声が高まる中、国の方向性としては、国立国会図書館所蔵の本の電子書籍化などが挙がっているが、それは正しい方向性であろうか?既存の紙の市場が侵されることを恐れて民間は後ろ向きの対応をしているが、それは正しい姿勢であろうか?
重要であるのは、"書籍を通じて拡がる文化"という流れを新しい流通経路でも担保すること、書き手・作り手にしっかりと利益が還元される仕組みを国が用意することであり、その目的を忘れずに議論を進めていかなければならない。
今日の報道によると、長妻厚労大臣は職業訓練でのバウチャー制度の創設を検討するらしいが、これは非常に正しい政策である。
公共部門が職業訓練を担い、しかも供給側にお金が投下され続ける限り、職業訓練の実効性が上がらないことは明らかであり、それが職探しを一層困難にしていると言わざるを得ない。需要側にお金を回して選択の自由を与えることで、供給側で競争/切磋琢磨が始まるであろう。
問題は、確実に官僚の抵抗が強いこと。小泉時代も経済財政諮問会議がバウチャー制度を提言したが、厚労省は徹底的に拒み続けたのである。
バウチャー制度は民主党政権での久々に正しい政策と評価すべきであろう。長妻大臣が厚労省の官僚の抵抗を排して本当に実現させれば、政治主導を貫いたという点で昨年の政権交代の意義も証明できる。是非頑張ってもらいたいし、その実現に向けてメディアも我々も応援すべきであろう。
iPadの発売がアメリカで始まった。日本での発売開始も今月末に控え、関連するニュースなどで賑わっている。
だが、はたしてiPadなどの電子書籍端末は、出版業界を救うのだろうか、というと、このままではかえって衰退を促す可能性すらあると考えている。
幾度も言及してきた通り、メディア産業・コンテンツ産業の収益モデルとは、流通部分を独占することで成立してきた。その流通独占をネット企業に代替された結果、旧来のビジネスモデルは崩壊したのである。
今回の電子書籍端末に関しても、新しいプラットフォームがあらわれただけで、コンテンツ側=出版業界の優位が回復された訳ではない。その意味でも、出版産業全体の成長をにらんだ観点からビジネスモデルを再構築する必要があるが、さらに、コンテンツ産業とネットにつきまとう違法ダウンロードの問題の解決を目指すなど、出版業界が担う文化とジャーナリズムの土壌を守るための視点も重視しなければならないポイントである。
平沼・与謝野両氏が立ち上げた新党『たちあがれ日本』はどう見るべきか。
そもそも、若者が立ちあがる・国が元気になる、ということを妨害してきた既得権益を守る代表のような人たちが"立ちあがれ"と言うこと自体に違和感を覚えるが、それにも増して、政策ではなく"政局"を理由に新党を立ち上げるということは批判すべきことである。
今夏に迫った参院選においてこのような新党が大きな力を握ることはまずないと思えるが、国民も苦しんでいるこの時期に、あまりにも現実から遊離した政治の世界の話に淫していることを許してはならない。
新党『たちあがれ日本』に関しては、主旨がよくわからないし、大きな力を持つこともないであろう。
野党となった自民党を去って新党を作っても共感など呼ばないし、政策理念が合致しそうもないメンバーの寄り集めなど数合わせでしかないことなども国民は見抜いているだろう。
むしろ懸念しているポイントは、この新党が参院選後に民主党と連立政権を組むことである。ばらまきで予算に困窮する民主党が、増税論者・財政至上主義者である与謝野氏を擁する新党と連立することで、増税への流れを自然に見せようとする意図がそこにはあるのではないか。今後、この新党問題は以上の観点から注視していく必要がある。
日本経済新聞が有料電子新聞の試みを開始する。
いわゆる"web2.0"が喧伝されて以降、ネットにおけるマスメディアの戦略はコンテンツ無料の広告収入モデル確立を目指してきたが、ネットという特質上、その図式で収益を確保することは非常に困難である。
そこでアメリカのメディア業界にも見られるように、有料課金モデルという方法論の模索が始まっている。この試みは始まったばかりであり、各社とも価格に見合ったサービス・利便性とのバランスに苦慮しているが、では日経新聞の¥4000-/月という価格設定はどうだろうか?
他のニュースサイトでもある意味代替可能なジャンルのニュースを扱う以上、いかに付加価値をつけ4000円という価格を納得させるか注目だが、"紙の市場を守る"という後ろ向きな姿勢ではなく、見えてくる課題を活かし新たなモデルを確立していっていただきたい。
自民党の与謝野氏が平沼氏と合流して新党を結成するようであるが、この動きには違和感を感じざるを得ない。
よく与謝野氏は「政策通」と評されることが多いが、正確には「官僚の説明をよく理解する」ということである。平沼氏についても、経産大臣時代は同様の印象が強い。そう考えると、この新党は政策面では何を旗印に掲げるのだろうか。新党の旗印や政策がまったく分からない。
おそらく、政策よりも政局が優先した結果としての新党なのだろうが、それで民主党支持を離れた国民の受け皿になり得るのだろうか。どうも国民がバカにされているとしか見えない。
ちなみに、与謝野氏は郵政民営化をまとめたときの自民党政調会長であり、民営化に反対して離党した平沼氏と相容れないのではという報道もあるが、その点は大丈夫。与謝野氏は民営化案をまとめるとき周りの力関係を見ていただけであり、腹の底から民営化賛成だった訳ではない。
郵政改革が問題となっているが、メディアや関係者はゆうちょ銀行による民業圧迫ばかりを問題点として取り上げている。
確かに金融での民業圧迫は問題である。預入上限額を2倍にすれば、現在170兆程度で縮小傾向の郵貯は220兆くらいにまた肥大化し、地銀や信金・信組の経営を圧迫するだろう。
しかし、それ以外にも大きな問題が二つあることを忘れてはいけないのではないか。
一つは、財政投融資のような公的金融が復活することである。肥大化した郵貯を国債ばかりで運用するののも問題だが、前原大臣がコメントしたように、世界のインフラ投資とか政府が決めたものに投資させるとしたら、政府が投資先を決める財政投融資の復活に他ならない。
もう一つは、郵便局と郵便事業が国営のときのような非効率に戻ることだ。郵貯/簡保の収益で郵便局/郵便事業の赤字を賄うという国営時代の収益構造を復活させたら、郵便局と郵便事業は自分で収益をあげようと頑張る必要がなくなるので、間違いなくサービスの質は低下するし、民営化で進みつつあった効率化も止まり、非効率が当たり前になるだろう。
その状況で金利が上昇を初めて郵貯で収益をあげられなくなったら、非効率による赤字のコストは国民負担で担われることになる。
そうした構造を復活させようとする郵政改革は論外ではないだろうか。
弁護士が増えすぎた、地方で弁護士が余っている、と問題視する声があるが、はたしてそれは正しいのであろうか。
例えば、地方の中小企業の破産に関して、もっと早く弁護士が相応の対応をしていれば事態を収拾できたケースがいくつも散見されており、地方での弁護士業はまだまだ開拓の余地、サービスの需要があると考えられる。
その一方で、過払い金返還請求によって潤っている弁護士のあり方には同業界内でも問題提起がなされている。サービス内容、顧客対応のあり方への問題提起だけでなく、そもそも過払い請求業務は一過性のものであり、それを主事業としている弁護士達が次になにを仕掛けてくるのか、という点にも注目する必要があるだろう。
弁護士という職業の社会的な定義上、はたして弁護士とはいかなるあり方が良いのか、国民全体で見守っていく必要がある。
JAL への法的整理で有名になった企業再生支援機構は、官民出資による官製ファンドである。機構によるJAL救済の方法に関しては様々な問題点を指摘できるが、それとはまた別に、PHS通信会社WILLCOM(ウィルコム)への法的整理においても、その介入の仕方に疑問を呈せざるを得ない。
WILLCOMにはあえて公的なファンドが介入する条件は特に見あたらず、機構による意図的な権益獲得を疑われかねないし、競合他社、市場にも悪影響を及ぼすことは必至である。
さらに、前原大臣がハウステンボスの再興に機構の介入を提案したことも問題である。もし実行されれば民業への政治の介入は明らかであり、その整理も政治バイアスのかかったものとみなされて当然である。
このように機構のあり方は民主党政権にとってもっとも間違った方向性へと進んでおり、今後も厳しい目で見ていく必要がある。
kindleの日本発売開始、iPadの発表などにより、電子出版ビジネスの拡大を期待する声が強まっており、アメリカでもプチバブルの様相を呈している。
だが電子出版で長年不況にあえぐ出版業界が救われるか、というとそんなことはないのではないか。
そもそもマスメディア一般が近年収益を悪化させてきたのは、かつてネット普及以前に各媒体が持っていた"コンテンツを自分で作り、その流通経路もまた自分で持っている"という流通経路独占による収益確保のメカニズムが、ネットに流通経路を代替されることによって崩れたからである。
そして今回の電子出版に関しても、流通経路はネット側が独占することに変わりはなく、収益を回復できるとは思えない。
では、出版業界はどうすれば良いのだろうか?最も良い方法は、ネット上の書籍流通経路も出版側が確保することである。アメリカでは大手出版社が連携を組みそういった動きを始めているし、日本も業界団体を立ち上げて策を講じている。そういった連携が既得権益化することなく、正しい方向でビジネスモデルを構築していくことを期待している。
ネットは本当に便利ですが、実はその負の側面が顕著になっています。世界中の国で文化とジャーナリズムという社会のインフラを衰退させているのです。
この問題に気がつき出したヨーロッパの国々では、自国の文化とジャーナリズムを守るべく政府が動き出しています。それに対し、日本では未だに米国ネット企業礼賛の風潮が強く、このままでは日本の文化とジャーナリズムが崩壊しかねません。
その辺のことを初心者向けに解説した拙著「ネット帝国主義と日本の敗北」が幻冬舎新書で発売されました。関心ある方は是非お読みいただければと思います。
企業再生支援機構の暴走がひどいです。JALに次いでウィルコムも法的整理で支援するようですが、法的整理で再生するなら、民間のファンドでも出来るので、民業を圧迫しています。更に、もしウィルコムに公的資金を投入したら、対象企業が提供するサービスの市場の競争を歪めることになります。JALならともかく、ウィルコムへの公的資金投入を正当化できるロジックは存在しないはずです。
機構の暴走の原因は、プリパッケージの法的整理という実績を作りたい機構内の民間人スタッフの暴走と、それを止められない政府の無能です。それを指摘もせず事実しか伝えないメディアも問題です。
なぜ日本はここまでおかしくなってしまったのでしょうか。。。
http://diamond.jp/series/kishi/10074/
新年あけましておめでとうございます。
policywatchの活動を始めて実質三年目を迎えます。この間残念ながら、日本の経済政策はどんどん劣化していき、日本の経済も悪化しています。政治的な混乱もあり、これからどのように政策を進めていくのか。国民も非常に高い関心を持っていると思います。
今年は参議院選挙もありますし、policywatchは従来以上に深く議論を進めていきたいと思っています。
JAL問題がいよいよ迷走を始めている。法的整理か私的整理かばかりが報道されているが、どう整理するかは所詮手段でしかない。それよりも、どういう形でJALを再生するか(JALをどうダウンサイジングするか)、日本の空の観点から航空産業をどのような体制にするか、という政策目的をまず明確にするのが一番必要である。それなのに、政権も報道も手段を目的化した議論ばかりであり、これでは間違いなくJALの再生はない。
8/9に21世紀臨調御主催で、自民/民主のマニフェストを評価するシンポジウムがありました。
たくさん報道されていたように、ポリシーウォッチとしてはどちらも35点という低い点をつけました。
自民も民主も、それぞれ異なる理由で出来が悪かったからなんですが。。。
しかし、他団体の評価を聞いていて、マニフェストの評価は本当に難しいと思いました。
これからは、マニフェストを評価する団体の評価が必要になるかもしれません。
それはともかく、皆さんが両党のマニフェストを採点したら、それぞれ何点になりますか?
教えていただければと思います。
(2009.08.12 01:48掲載)

雑感にまつわるトピック